名古屋セントラル病院 ライソゾーム病センター・血液内科
センター長 坪井 一哉
名古屋セントラル病院は、名古屋駅から徒歩15分程のところに位置し、約20の診療科に加え、血液浄化センター、人間ドックセンターより構成されています。病床数は198床で全て個室管理を行っています。主な疾患は、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの悪性腫瘍や、血小板増多症、貧血症など様々な疾患に加え、特殊外来としてライソゾーム病の治療も行っています。全室個室に加え、陽圧室(無菌室)が3床あり、一般的な化学療法はもとより、化療に伴う高度好中球減少症にも速やかに対応が可能です。特に悪性リンパ腫に関しては、PET-CT検査を導入し病変の評価をより正確に行っています。
外来部門には外来化学療法室を開設し、入院治療から外来治療まで様々なニーズや病状に合わせ、対応をしています。また、日本血液学会の血液研修施設に認定され、血液専門医の育成も行っています。
ライソゾーム病外来
当院血液内科では、特殊専門外来として、日本初の『ライソゾーム病外来』を開設しています。ライソゾーム病は、細胞内の小器官であるリソソーム内の様々な酵素の欠損または活性の低下により発症する一連の先天性代謝異常症です。欠損している酵素の種類により約40疾患が知られ、代表的な疾患としてゴーシェ病、ファブリー病、ポンペ病、ムコ多糖症などが知られています。特に、ゴーシェ病、ファブリー病に対する酵素補充療法は多数手掛け、国内はもとよりアジア・環太平洋地域における拠点病院の一つに数えられています。ライソゾーム病に関しては厚生労働省難治性疾患等政策研究事業に参加し、多施設共同研究を行っています。