EDUCATION 教育活動

当科における人材育成プログラム
世界に通じる医師・研究者に

我々のミッション

当教室の教育面におけるミッションは、次世代のリーダーとなるべく医師・科学者(クリニシャンサイエンティスト)を育成し、そのキャリアディベロップメントを一貫してサポートすることにあります。血液・腫瘍内科医は、高い専門性をもって癌化学療法に従事するだけでなく、全身管理、並びに化学療法に伴う合併症や感染症の治療など、内科医としての総合的な知識と技術が必要とされます。また、悪性腫瘍だけなく、良性疾患や出血凝固異常などの幅広い疾患に対応するため、確実なアセスメント能力が必要です。さらには、血液・腫瘍内科学(Hematology/Oncology)は様々な学問が統合した分野であり、最先端の診断技術や新規薬剤に関する知識を常にアップデートするために、生涯にわたる探求心と幅広い学問的視点が求められます。

そのため、当教室では、学部生から卒後研修医・シニアレジデント、大学院、そしてその後のキャリアにいたるまで、生涯にわたって一貫して医局員をサポートする体制を整え、キャリアの各段階に合わせた教育プログラムを提供します。それらを通して、血液・腫瘍内科医として血液専門医やがん薬物療法専門医を取得し、更なる専門性を養うとともに、科学への探求心を保ちつつ、高い倫理観と社会的責任を持って行動できる人材の育成を目指します。そして、積極的なキャリアディベロップメントを促し、世界に通じる医師・科学者の育成を目指します。

サポート体制

当教室には、国内外のトップ施設で臨床、研究、教育経験を積んだスタッフが数多く在籍しており、直接のメンターとして指導を受ける体制が出来ています。また、当教室主催のイベントでは、大学内だけでなく、全ての関連施設からのスタッフが参加し、複数の異なる教室員からの指導とフィードバックを受けられる機会を設けています。それらを通して、教室全体として学生・教室員のキャリアをバックアップしていきます。

キャリアの各段階に合わせた能力育成

当教室の教育においては、キャリアの各段階にあわせて、それぞれに必要な能力の育成に努めます。

学部教育
まず、医学部における学部生の教育では、当科独自の講義編成を通して、効率的かつ有機的に血液疾患に関する知識の習得を目指します。また、実際の臨床においても役に立つ、問題解決のためのクリティカルシンキングアプローチの基礎を学びます。その後の臨床実習では、医療チームの一員としてクリティカルシンキングを実践しながら、実臨床における治療方針の立て方と実際の治療を学びます。後半の選択実習期間においては、一人ひとりの学生の目標と希望に沿った個別化プログラムを組み、研修医に近い形で総合的な能力の育成を目指します。また、学生向けの実技体験や勉強会を通して、学びを共有するとともに、当教室を知っていただく機会を設けています。
卒後教育
卒後研修ののちに血液腫瘍内科を選択した医師には、当科の各関連施設において最前線の血液内科臨床に従事いただくとともに、名古屋市立大学病院において移植治療や先端医療にも従事いただきます。これらを通して、血液・腫瘍内科医としての専門性を磨き、医師・社会人としての基本スキルを身に着けます。また、日々の臨床だけでなく、学会発表や論文投稿も積極的に奨励し、プレゼンテーション能力や論文執筆能力も養います。加えて、研修医・シニアレジデント向けの症例検討会を定期的に行っています。
大学院教育
クリニシャンサイエンティストとしての能力を磨くべく、各個人の希望に合わせて大学院への進学を推奨しています。基礎・臨床研究に精通したスタッフの指導のもと、日々の臨床において感じた問題点や疑問点について具体的な仮説を立て、その意義を明らかにし、それを科学的に検証するアプローチを学びます。プロジェクトの成果についてトップジャーナルへの論文発表を目指し、国内外での学会発表を通してネットワーキングにも努めます。

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